良い減断薬指導の医師とは

 

 

 

  自分自身の体だと思います。

 

    アメリカの教育学者であるグレンドーマン博士(註1)の言葉をもじって申せば

    「自分の体こそ最良の医師」だと思います。

  

 いくら減薬の指導医が減薬ペースを考えても、自分の体がそれについていけない場合は、すぐにやり直すべきです。減薬のペースは指導医ではなく自分自身の体が決めることです。だからこそ「自分の体こそ最良の医師」と申したわけです。 

 

 自分自身の体が一番頼りになる医師でありセンサーだと思います。「暴力が出始めたら」「寡黙になったら」「硬直状態が続いたら」「自力で帰って来られなくなったら」「暗闇を怖がったら」すなわち「警戒音が出たら」それは無理をしている証拠です。「後遺症につながる危険サインだ!」とすぐに察知して、警戒音が止まるところまで一旦戻って、再度慎重に進めて頂きたいです。「うつぶせ寝」「寝たきり」はかなりきつい状態で、重症サインです。そうなる前が大事です。

 

 このセンサーは24時間律儀に無償で働いてくれています。こちらの気づきが遅い

から、「暴力を振るってまで」警告してくれるのだと思います。そう考えると、すぐに禁断症状が出てくれることは却って、とてもありがたいことのように感じます。癌のように暫く潜伏されてはたまりません。大事な警戒音を聞き逃さず、自分や家族の体は自分で守ろうという気持ちが一番大事だと思います。(くどくてスミマセン。)

 

 

「禁断症状は出るのが当たり前」だとしても「当たり前だから大丈夫」と言う保証はどこにもありません。我慢して平気な人もいれば、ひどいダメージを受けてしまう人もいます。我慢して後遺症が残ったとしても誰も責任をとってくれません。あとは本人とその家族が地獄のような毎日を送るだけです。我が家のようにです。医師にかかっていながら、自己責任なんです。

 

 

 註1)障害児教育の研究者であるドーマン博士の「親こそ最良の医師」と言う言葉から。

 

 ドーマン法については、『奇跡の子ドーラン』リンダ・スコットソン著 三石由起子訳 

                           偕成社 で初めて知りました。

 

 幼少期、自閉症の娘をどう育てればいいのか、とても悩んでいた頃に出会った本です。ドーマン法は薬を一切使わずに徹底した訓練だけで行う療育法です。当時は販売していなかったのですが、今は雲梯などの運動器具などもネットで買えるようになっています。ちなみにリオオリンピックで活躍した中学生の競泳選手、池江瑠花子選手も幼いころからずっと雲梯で体を鍛えていたそうです。

  

 我が家の場合には、2歳から5歳までトランポリンを毎日2000回から3000回、跳ばせました。使いすぎてトランポリンのバネが壊れてしまい、よく買え換えていました。そのおかげで滅多に風邪もひかず、体はとても丈夫ですし、精神科にかかる前は、根性があり何事にも一生懸命な子供でした。もしかすると幼少期だけでなく、小・中学校までずっと体幹を鍛え続けていれば、てんかんの再発も防げたのかもしれません。トランポリンは健常のお子さんの発達にもとてもいいと思います。何より、子供はトランポリンが大好きです。