娘の怒りへの対応を変えたこと

 今は、娘の独り言をよく聞いて、娘の怒りに心を沿わせるように努めています。娘が自分を否定するようなことを言っていたら、それは「全然心配ない!大丈夫!」と慰めて貰いたかったり、「そうじゃないわよ」と否定してもらいたいからなので、少し大げさに慰めたり褒めたりすることにしました。続けているうちに段々と心からそう思えるようになりました。また暴れた時も叱らずに、「蹴りたくなる気持ちもよく分かる。こんなおばさん、私だって思い切り蹴飛ばしたいわよ。」と言うことにしました。また食器を投げても、「投げたい気持ちも凄くよく分かる。でも食べ物を粗末にするのはやっぱり良くないかもよー。」と言うようにしました。本人は、やはり心のどこかでは「良くない」と分かっていてやっているので、それを頭ごなしに怒ったり否定するのは止めました。「辛さを分かってほしい」と思う娘の気持ちまで否定することになるからです。そうすると、暫くたってから、娘が大きな独り言で「ごめんなさい。ごめんなさい。」と言っている声が、娘の部屋から聴こえてくるようになりました。その時は「大丈夫よ!○○ちゃんはいい子だから、大丈夫。全然心配しなくていいからね!」と私も大きな声でいってやることにしました。其のあとは落ち着いて横になっています。でもそれだけでは治まらない時も確かにあります。さすがにてんかん発作の怒りは手強いです。

 

 

 また娘が喜ぶだろうと思って寝ている娘の傍らで、時々昔の楽しかった頃の話をするのですが、あまり沢山は辛いようで、「イヤー」と叫んで突然、私を蹴り飛ばします。「何も出来なくなってしまった自分への惨めさ」と、「そうしてしまった母親に対する 怒り」がそうさせるのだと思います。でも私はもう怒らず、「ごめんごめん。今度また 一緒に旅行に行きましょうね」と未来に話をつなげるようにしました。そうすると「う ん」と頷き落ち着きます。

 

 

 もしかすると、こういう形で娘は母親を成長させてくれているのかもしれません。私は、色々気づかせてくれる娘にも、発達障害にも感謝しなければなりません。魂のレベルでいうと、娘は私などよりずっとずっと上の位なのだと、心の底からそう思います。